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全国酒類業務用卸連合会20周年第21回全国大会

全国酒類業務用卸連合会(業酒連)は、日本国内に於いて、酒類の業務用卸を行う各地域の 代表的商社を以って構成された団体で、略して、業酒連と言います。
全国約200社の大手業務用酒販店で構成された組織です。


酒販店・酒屋・卸業者をお探しなら業酒連ホームページで 会長のご挨拶

会長

 年頭に当り、私共業酒連活動に常日頃より、格別のご尽力を頂いております事心より厚くお礼申し上げます。本年も又、酒類業界発展の為に会員一同心を一つにして努力する所存でございます。何卒倍旧のご高配賜ります様、衷心よりお願い申し上げる次第でございます。
 本年は、平成最後の年となりました。平成の時代に活動基盤を置いていた当会にとって、平成の年号は、誠に思い出深く忘れる事は出来ないと思います。
 就中、平成15年に決定された、事実上の「酒販免許の自由化」を大きな衝撃で迎え入れた事が生々しく思い起こされます。
 その後、この事により惹起された様々な変化は、今以って進行中である事を考えれば、平成は今後私共と同じく業界人の胸の中に深く刻み込まれると思います。
 さて、ここで私共が思い返さねばならない事が一つあります。
 それは、「酒販免許の自由化」の前に必ず「事実上」との言句が、冠としてかぶされている事です。即ち、完全な自由化ではなかったのです。
 その時期、次々と参入規制が取り払われ、これで酒販免許制度は無くなった、ここまでされるなら、酒販業態発展の為に、この際、行政の頸木から外れる選択をすべきではとの論がなされた事が思い出されます。
 しかし、結果形骸化したとは云え、その形が残った事により、昨年の6.1新法につながった事を思えば、何事も浅慮は慎むべきとの貴重な教訓を得た事になります。今にして思えば、業界人の中には、その最中、 でも「業団」は残す事が出来たとの論がありました。その深慮は敬服に値します。
 6.1新法施行により、この10数年すっかり色褪せていた観のある「酒類は国家財政上重要な物品であり、アルコール飲料は社会的配慮が不可欠で、嗜好品として国民生活に深く関わりがある」依って「酒類の価格はこの特殊性から生じる多様な要請に応え得る合理的且つ妥当性なものでなくてはならない」と、酒類が持つ、他の飲料、食品とは異なる特殊性が改めて周知されました。
 かって、免許自由化の根拠とされた「酒は食品の一部」などとの論は間違いであった事が証明されたことになり、この論を唱えていた方々はその不明を認識すべきと思います。
 将に、「平成」は多様な価値観とそれに伴う事の正否が交錯した時代であったと思います。あと数カ月で、新しい年号の付いた新しい時代が始まります。
 私共がやらねばならぬ事は、平成最後に改めて定義された「酒類業のあるべき姿」の追求です。「何事も、他の誰かが、或いは何かが犠牲となって成り立つのは許容されない」、これも平成の最後に広く流布された価値観と相俟って進められなければなりません。
 そこで先ず、私共が提起するのは「酒類生産者の在り方」です。生産者は当然の事ではありますが、私共流通業者を不可分のパートナーと認識しなければなりません。
 戦後の酒類消費拡大の中で、極論ではありますが、巨大マーケットが自然発生的に出来上がった為、造り手優位が定着しました。
 流通業は製品を運ぶ役割のみを担ってきました、「造る人・運ぶだけの人」に分れて存在したのです。生産者の意向なければ何にも動かない酒類業界が出来上がったのです。以後、60~70年この関係は変わっていません。
 当然の事ですが、生産者の方々は、流通業者が成長する為に必要な「儲けさせる」との概念には全く無頓着でした。長きに亘り、流通業者は利益無き経営を続けてきました(誰かが、何かが犠牲になっている)、この間生産者に改善を訴えても「自助努力」の督励以外返ってきませんでした。そしてあろう事か、平成17年(流通業者が免許の自由化で一番苦しんでいる時期)にビールのオープン価格制度をスタートさせました。その頃、生産者には、原価計算の概念は当然ありましたが、合理性に基づいたコストオンの概念は無かったと思います。
 自分でもやった事の無い事を流通業者に押し付けてきたのです。そして、ビール生産者のマーケティング手法は、総体消費が伸びている時のみ有効な「廉価販売」の助長のみでした。流通業者の一段の疲弊は避けられませんでした。
 昨今、生産者の方々は、この所の販売不振に「なぜ?」と首を傾げています。安売り支援以外何もしなくても巨大化した自然発生のマスマーケットの中身が変容し始めた事が主原因だと思います。
 昭和39年(1964年)7月、松下電器産業創業者松下幸之助が、儲からない事を訴えた販売業者に「松下電器があるのは皆さんのお陰である事を忘れていた。心を入れ替え、出直す」と発言した故事を見習う時が来たのではと思います。
 今始まっている消費不振は、人口論等色々とその原因は論じられておりますが、それは原因論であって、云ってみれば余り表現は良くありませんが過去の追憶に等しいと思います。
 改めて、個からのマーケティングを始めねば回復は難しいと思います。時間は掛かりますが、流通業者との二人三脚は必須ではと考えます。
 生産者からの流通業への歩み寄りから全てが始まります。酒類業界に内在するあらゆる課題は生産者がやろうと思えば出来ない事は一つもありません。
 勿論酒販業者にもその覚悟と責任が必要です。


全国酒類業務用卸連合会 会長 榎本一二